2016/08/12

色変化を楽しむ、茶筒の撫で方。

2016/08/12
開化堂茶筒の特徴である色の変化。
今回は、味わいのある色変化をお楽しみいただくための「撫で方」についてお伝えできればと思います。「お使いいただく際に、手の平で撫でて」とお話をさせていただきますが、どんな感じで撫でればいいの?というご質問も頂戴しますので、動画も交えて具体的に説明させていただきます。

とは言えとても簡単です。
両手でそっと茶筒を持ち、左右どちらかの手の平が、万遍なく茶筒の表面に触れるようにしながら、天面、側面、底面をそれぞれ1~2周程度撫でる。これだけです。

これを、できれば毎日続けていただければベストです。




しかし、「撫でる」ことを目的としてしまうと、毎日続けることは少し難しく感じられるかもしれません。お茶やコーヒーを入れる時など、毎日茶筒を使う際、一緒に茶筒を撫でることを習慣にしていただくと、無理なく色変化を楽しんでいただけるのではないかと思います。
季節や、人によって手の平の水分量が違うなど個人差もありますので、手が乾燥しやすい方の場合は、少し多めに撫でていただくと良いと思います。

銅、錻力、真鍮のそれぞれ個性があり、色変化にも違いがあります。

【銅】
使い始めると、すぐに色が変わっていく銅の茶筒。日々、全体をなでていただければ、1~2年で綺麗な飴色に落ち着き、さらにお使いいただくと、だんだん色変化が均一になっていきます。



【錻力】
3つの中で最も色変化の期間が長い錻力。30~40年かけて銀、灰、黒へと変わっていきます。変化の途中には地文様の美しさも愉しむことができ、最終的には渋みのある茶筒になります。



【真鍮】
色変化の期間は5~10年。銅よりじっくり変化が愉しめる素材です。使い始めの金色から徐々に赤み、もしくは黄色がかっていき、10年もすると銅に似た濃い飴色に落ち着いていきます。


でも、やっぱり毎日は、、という方でも、茶筒を使われる際に、少し時間をかけて撫でていただくだけでも、色の変化を感じていただけると思います。
ただ、中にはしばらく使わなくて時間が経ってしまい、まだらな色になった、茶筒の表面がザラザラする、水滴などの痕が緑のサビ(緑錆)になるなどの場合があります。商品や状態にもよりますが、こんな場合は、磨き直しをすることで、ある程度もとの状態に戻すことができますので、改めて色変化をさせたい!という時はご相談ください。

磨き直しは、以下の方法で承っております。
・本店に直接お持ちいただく。
・本店に茶筒を送っていただく。

磨き直し作業をさせていただいておりますが、受け取り、発送に必要な送料などはお客さまのご負担でお願いをしております。(かなりの年数が経っている、表面にベタつきなどの付着物があるなど、磨きに難のある場合は作業料を頂戴する場合があります。)
また、茶筒の変形などの修理も同様に承っております。


お茶やコーヒーを入れて飲む時間は、休憩する、リラックスするなど、気分転換として、忙しい暮らしの中では、非常に大事な時間です。その時に、少しだけお茶筒に目を向けていただき、「あ、いい色になってきたな。」という変化を感じながら、撫でつつ、愛でてていただければうれしいです。


【夏期休業のお知らせ】
誠に勝手ながら2016年8月14日~8月16日は夏期休業とさせていただきます。その間、Kaikado Cafeは営業しておりますので、こちらで茶筒をご購入いただけます。
尚、Cafeでは茶匙の名入れは承っておりません。ご了承下さい。 

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