2018/01/10

柄もの茶筒

先日、ブログでも紹介させていただきました、高山寺さま公認で制作しました「鳥獣人物戯画」の「柄もの茶筒」は、まだ、開化堂では販売していないものの、おかげさまで大変ご好評をいただいております。ありがとうございます。

「柄もの茶筒」は、凹凸の型を使って立体的な図案を表現する型押と、特殊な溶剤で金属を溶かして図案を表現する方法から、図案のサイズや細かさなどによって使い分けて制作しています。

もともとは、先々代の頃からお茶屋さん向けに、ハンコ状の刻印を入れていたのが始まりで、時によって、漆塗りで色付けして紋を入れたり、全体に彫りを施したりもしていました。また、有り難いことに、これらをコレクションとして集めていただいているお客様もおられます。



現在では、オリジナルの柄もの茶筒として「四つ葉のクローバー」や「青海波」を販売していて、展示品として残している「茶」や「心」などもあります。
それに、結婚式の引き出物用や企業様からのご依頼で、ロゴマークなどの図案を刻印することもあります。









柄もの茶筒は、経年変化とあわせて、使い込んでいただくことで刻印された図案がだんだんと浮かび上がってくる時期があり、さらに使い込むうちに図案部分の色もなじんできて、均一な色になってくるという、時とともに楽しめる茶筒ですので、末永く可愛がっていただけるとうれしいなと思います。


2018/01/01

本年も 相変わらず のお付き合いを。



あけましておめでとうございます。

昨年は、五代目との社長交代や、職人展の開催など、内としても動きのある年でしたが、
開化堂をはじめKaikado Caféにも多くのお客様にお越しいただき、
たくさんのご縁をいただくことができました。誠にありがとうございます。
改めましてお礼申し上げます。

本年も 相変わらず のお付き合い宜しくお願い致します。


本年は、以下の日程にて営業開始となりますので、
よろしくお願いいたします。

【開化堂】
2018年1月6日(土)9時より営業
※1月7日(日)、8日(成人の日)はお休みを頂戴しております。

【Kaikado Café】
1/2(火)12時〜17時(L.O.16時)
1/3(水)12時〜17時(L.O.16時)
1/4(木)休業
1/5(金)通常営業

お正月の2日、3日はお正月メニューでお待ちしております。
ご好評いただきました「おぜんざい」も販売予定です。



2017/12/16

初めての職人展を終えて


今回は、今年2017年の10月17日〜31日に開催しました「開化堂 職人展」を振り返っての記事を書きたいと思います。

今回の職人展では、開化堂で働く7人の職人が普段つくっている茶筒とは違う、思い思いの作品を制作し、皆さまに観ていただくことをしましたが、思っていた以上に皆さまからの反応をいただき、まずはやって良かったな、というのが素直な感想です。

職人達も、もっとブラッシュアップできたかなぁ、などの反省もあるようですが、まずは、自分たちが思う作品を形にして、誰かに観てもらえた、ということは非常に大きな刺激になったようで、もう次の作品づくりをはじめているものもいます。













今回、Kaikado cafeを会場としたこともあり、そもそも茶筒や、ものづくりに関心のないお客さまもおられる中、作品を観ていただきながら自分の言葉で作品を紹介し、直接ご意見や反応をいただくことができたことは、商品にせよ、作品にせよ、ものづくりに対する責任を、今まで以上に感じてもらえよい機会になったんじゃないかと思います。


職人展参加メンバーです。
ちょうどこの写真のように、普段はとても真面目に、
ひたむきにものづくりに励んでくれていますが、



ちゃんとちょけたりもします。


世間的には、「職人」に対して、まだまだ偏ったイメージや、堅い、頑ななイメージがあるように思います。確かに一人前の職人と呼ばれるまでには、時間や経験が必要であることは事実ですが、必ずしも、一つのことだけをやり続けないといけない訳ではありませんし、もっと自由な発想が持てたり、人間的な成長も非常に大事だと思っています。

職人展では、良い意味で職人のイメージを崩して変えていくことや、ものづくり、職人に興味を持ってもらえる機会になってくれればいいなと思います。

とは言え、まだまだ始まったばかりですし、今回のことを活かして、色んな形で皆さまに還元、ご報告をしていきたいと思います。


職人展開催前の記事です。
https://kaikado-blog.blogspot.jp/2017/10/blog-post.html


2017/11/18

ドボ漬けのブリキ



開化堂の茶筒の素材に使っている「ブリキ」。

ブリキは、昔ながらの「ドボ漬け」という製法でつくられたブリキの板を仕入れて使っています。

このドボ漬けブリキ、名前の通りうすい鉄板を、熱で溶かしたスズの中にドボンと浸し、しばらくつけて表面にスズの膜を定着させて作られるもので、鉄板をスズの中で移動する時や、引き上げる時のスズの流れが特有の文様となって、全体的に完全な鏡面ではなく、少しくすんだ仕上りになります。

近年では、電気を帯電させてスズを定着させる「電気メッキ」と呼ばれるブリキが主流で、表面が非常に滑らかで鏡のように仕上ります。ですが、開化堂をはじめた頃と同じ手法で作られた、風合いあるドボ漬けのブリキを使い続けたいと思っています。

今、作っていただいているブリキの場合、スズの硬度は高くないので厚くつけると非常に柔らかな印象になります。反面傷がつきやすくもなります。
これもやはりスズの特性として大事だと考えているところで、例えば、木材の無垢板と同じで、使っていく中で傷や擦れなどで風合いが変化していきます。これが、使う人だけの味になっていくのです。

上がドボ漬けで作られたブリキ、下が電気メッキのブリキです。

ただ、このドボ漬けのブリキは時代とともに作る所が減ってしまい、親父(五代目)の代には手にいれるのがかなり難しくなっていました。そんな中、うちでお願いしていた製作所さんもついにやめられることになった時がありました。
その時は、うちと同じように取引されていた別の会社さんが、なくなるとどうしても困るということで、その機械をそのまま買い取って引き継がれました。
そこに五代目と一緒に頼み込んで、開化堂用にスズを特別厚くつけて、表面を綺麗に仕上げてもらったブリキを仕入れさせてもらっています。

世間的には、ドボ漬けのブリキはもう作られていないとされているようで、
ある研究者の方は、うちがドボ漬けのブリキを使っていると聞いて、驚いて飛んでこられた程です。

今、お願いしている会社さんがやめられたら「もう最後は自分で作るしかないかな」
なんて思いながら、何とか今後も仕入れられるように思案中です。



2017/11/04

鳥獣戯画のお茶筒できました。



鳥獣人物戯画の所蔵元である高山寺さまから、公式な許可をいただいたお茶筒ができました。
2017年11月1日(水)から14日(火)に、ジェイアール京都伊勢丹さんで開催の「鳥獣人物戯画 meets グラマラス京都」にて販売されています。


この写真だとわかりにいですが、継ぎ目の左下に「高山寺」の刻印が入っています。

実は、高山寺さまの公式許可をいただいて販売されている商品は非常に少ないそうで、ちゃんと許可をいただき「高山寺」の刻印も入っています。



日本最古の漫画といわれるうさぎや猿や蛙たちが、胴回り一面に刻印された様は、非常に楽しげです。使い込んで色変化をしていくと、さらに絵柄も浮かび上がってきて、使い込みがいのある茶筒だと思います。
この機会に是非、お手に取ってみてください。

まだ時期は未定ですが、開化堂でも今後販売を予定していますので、ホームページなどでまた改めてお知らせいたします。


2017年11月1日(水)〜14日(火)
ジェイアール京都伊勢丹
鳥獣人物戯画 meets グラマラス京都



2017/10/06

開化堂初の、職人展を開催します!

今回は、10月17日より開催します「開化堂職人展」のご案内です。

開化堂としては、同じ茶筒を100年後もつくれることが目標です。
これは、今お茶筒を買っていただいた方に100年後でも修理ができるようにするためです。

ただ職人としては、ものづくりをする道を選んだのなら、同じものだけを作り続けるだけでなく、色々なものを作れるほうが楽しいと思います。

だから、職人達のこれまでの経験や個性を活かして、新しいものを生み出す場として「職人展」を開催することにしました。
今回は7名の職人が、それぞれの作品をつくります。元ダンサーや芸大出身者など個性豊かなメンバーが、新たなものを生み出す初の試みとなります。

ただ、ここで作って観てもらったら終わり、ではなく、ここで人と人とがつながったり、これがきっかけで商品化できたり、さらに展開していけるような次のステージも作っていくつもりです。職人の活躍の場を、自分たちの手で作っていきます。

ちなにみ、今回告知用に制作しましたビジュアルは、職人達が作る作品の途中段階や道具など、作品の「片鱗」となるものを並べて撮影していますが、展示会場となるKaikado Cafeにお越しいただき、どんな作品が生まれたのか答え合わせをしていただくのも面白いと思います。

皆さまぜひ、職人展にお越し下さい。
職人のこれからの可能性を感じていただけると思います!


【開化堂職人展】
開催期間:2017年10月17日(火)〜31日(火)まで
展示会場:Kaikado Cafe 京都市下京区河原町通七条上ル住吉町352
Open:10:30〜19:00
Close:木曜日、第一水曜日


2017/08/20

みんなを支える開化堂のおかん


今回は、五代目の妻であり、私のおかんである八木和子をご紹介したいと思います。
開化堂の社風はすごく家庭的だと思っていますが、それを支えてくれているのは、やはりおかんだと思っています。





お店や事務所まわりの掃除や生花の手入れに始まり、朝、全員が集まる朝礼では皆の顔色や様子に気を配りながら、一日を通して一人ひとりに「調子はどう?」と声をかけながら、できるだけ全員とコミュニケーションを取るようにしてくれています。
時には、一人暮らしの職人に食事の差し入れをすることほど世話好きです。
職人やスタッフからは、直接私や親父(五代目)に言いづらいことをおかんに相談したり、おかんを通して伝えるようなフィルター役にもなってくれています。


結婚前は銀行員だったこともあり、経理ができて気立てもいいということで、親父より先に祖父が気に入って縁談も進んだそうで、経理関係はもちろん、営業でも接客でも何でもこなします。

また、自分でも「でしゃばり嫁」というくらい、職人以外の仕事は何でもこなしますが、プライベートでも、昔のど自慢大会で優勝経験があるほど歌好きで、それが高じてイベントの司会の仕事まで来るようになりました。今では、台本などなくタイムスケジュールくらいしか決まっていなくても、アドリブでスラスラと進めてしまうほど手慣れています。

ただ、今でこそ笑って話せますが、おかんがテレビに出ていたことが中学生の時はとても気恥ずかしくて、ひた隠しにしていました。でも親友にたまたま見つかり電話がかかってきたことがあります。その時はしばらく昼飯をおごってなんとか黙っていてもらう、なんてことをしていました。


そんなおかんですが、私にとっては唯一本音で話せる相手で、おかんからすると生意気な息子かもしれませんが、、、

開化堂のものづくりを職人に伝えていくためには、口で伝え、手で伝え、そして、言語化できない様々なものに対する考え方や接し方を、ともに過ごす中でできるだけ共有することが必要だと思っています。そうするためには、お互いの信頼関係が非常に大事で「開化堂のおかん」はとても大きな支えであることは、間違いありません。